兵は詭道なり

兵は詭道なり

この言葉は孫子の兵法に出てくる一節です。

現代に訳すと「戦争は騙し合いである」と言う事です。

会社の経営で言いますと、顧客を良い意味で騙すと私は解釈しています。

詳しく説明していきますが、この「兵は詭道なり」の後に続く言葉に具体的な例が書いてあります。

兵は詭道(きどう)なり。

故に、能なるもこれに不能を示し、用なるもこれに不用を示し、近くともこれに遠きを示し、遠くともこれに近きを示し、利にしてこれを誘い、乱にしてこれを取り、実にしてこれに備え、強にしてこれを避け、怒にしてこれをみだし、卑にしてこれを驕らせ、佚(いつ)にしてこれを労し、親(しん)にしてこれを離す。其の無備を攻め、其の不意に出ず。

戦争はだまし合いである。

だから、できるのにできないふりをし、必要なのに必要でないふりをし、戦地の近くにいるのに遠くにいるように見せ、戦地の遠くにいるのに近くにいるよう見せかける。相手が有利な時は餌を巻いてわざと相手を誘い出し、混乱している時は奪い取り、戦力が充実している時は防御を固め、強者なら戦を避け、怒っているならわざと挑発してさらに怒らせ、謙虚な時はこちらがさらに謙虚な姿勢で相手を驕らせ、リフレッシュできているなら疲労させ、親しい間柄なら別れさせる。相手の無防備な所を攻めて、不意を突く。

こんなところでしょうか?

これを競合相手にやろうとしてもすべてできるわけでもあるまいし、競合相手を打ち負かしても顧客を得られるわけでは無いですよね。顧客を得たり、顧客の満足度を高めるための施策として、競合相手を利用したり、こちらの情報を隠して裏をかいたりするのに例として使える戦略だと私は思います。

また私は、競合相手とはライバルだけれど協力的な間柄の方が良いのでは?と思っている立場です。

定形型の勝利の方程式なんかあるわけでは無いですし、社会情勢は常に動いているので、その時その時に合った方法があると思います。(適宜修正を加えながら行う創発戦略)


では顧客に対してはどうか?

顧客に対して騙し欺くのは背信行為ともとられるし、信用も失う。結果顧客を失い長続きなどしない。

なので、私が最初に書いた顧客を良い意味で騙すとは全く違う。

顧客に噓をつき、黙っていたり、騙していたりしていれば、いつか信用を失うのは当たり前の事、私が言いたいのは顧客の想像を超えた仕事で驚かせたり感動させたりすること。

運送会社として顧客のニーズに応えるのは当然、顧客のニーズを聞くのはただの御用聞き、顧客のニーズに応えるのは、相手方の予想通りの仕事をしているだけで驚くことでは無いです。

顧客「この商品を○○に持って行って」

運送会社「わかりました」

運送会社「配達終わりました」

顧客「ありがとう」

これで顧客は満足はしない、当たり前の事をやっただけ。顧客の満足度を上げるのなら顧客の期待値を越える必要があります。顧客が考えもつかないようなサービスの提供ができれば相手も驚くことでしょう。

要はギャップが大きいほど感動は大きくなりますってこと。身近な生活の中でもあるのではないでしょうか?

お弁当を購入して食べたら予想以上に美味しかった。

飯やに行ったら予想以上のボリュームだったとか。

要はサプライズを与えましょうってことです。

私の実例を一つだけ書きます。

届けた荷物に傷が付いていました、商品としては使えないので返品することになり、電話で内容を詳しく伝えました。普通のドライバーのやり方です。

私は内容を詳しく電話で伝えながら、写真を数枚撮ってメールで添付をしました。「百聞は一見に如かず」写真を添付したことで傷の状態を一目瞭然にしました。さらに顧客の要望を聞きお伝えしたことで荷主はスピーディな対応も取ることができました。

これは実際にやっていたことで、顧客からも荷主からも褒められた事案なので書きました。

予期せぬ破損から、顧客や荷主に対して受け入れられた新たな価値創造を生み出した小さなイノベーションです。

褒められると言う事は、相手が喜んでくれた、嬉しかった、感動したと言う事です。個別では色々なやり方があるでしょうから、自分たちでできるサービスを考えて見てください。まだまだたくさんありますから。(気付いていないだけです)

顧客は、ドライバーが伝えてくれると思っていたはずですが、伝える方法として顧客が思っている以上だったので驚いたのかもしれませんね。


兵は詭道なり

顧客を良い意味で騙すとはこのことで、相手に感動してもらうこと、驚きを与えること、期待を越えるサービスであること、そのためには顧客を理解しドライバーの質を高める必要があるのです。


※お知らせ

10月からは7日から10日に一度の更新となります。

いつも読んで頂きありがとうございます。