差別化が難しい運送会社。

差別化が難しい運送会社。

運送会社はよく差別化が難しいと言われています。

「物を運んで運賃を貰う」という実にシンプルな業種だからです。

現在は「安全に・丁寧に・早急に・確実に」が求められながら、運賃は安さを通り越して激安状態になっています。

大手ならサード・パーティー・ロジスティクス、モーダルシフト、ジャスト・イン・タイムなど新たな物流業務を作ることが可能ですが、小さな運送会社では中々できません。

では小さな運送会社では差別化は出来なく、運賃を下げて仕事を得るしかないのか?

という風に考えてしまう方もいるかも知れませんが、差別化は出来ると言っておきましょう。

私はこのブログで、良く自社の強みを持ちましょうとか他社と差別化しましょうなどとほざいていますが、これと言った具体的な案は書いてません。なぜなら自社の強みは自社にしかわからないからと思っているからです。

そして、自社の強みは自分たちで考えるべきであって人に教えて貰うものでは無いとも思っているからです。

ただそれだと、このブログを読んでくださっている方々には「ただ案が無いだけじゃないのか?」と疑われてしまいますので、少しだけ書いておこうと思います。

ただし、「うちは点呼も整備もしっかりやっているし、ドライバー管理や車両管理等も徹底している」「荷物の扱い方は丁寧にやるよう指導し、時間通りに荷物を届けるのが我が社の強みだ、また顧客の要望には最大限聞いているし、大きな事故も無い」と仰る方々や思っている方々とは違います。

それ、出来て当たり前なんですよ。どこの運送会社も最低限のレベルです。

どこの運送会社も安全とドライバーの質には十分心掛けている事なので差別化ではないですね。(出来ていない運送会社もありますが)

ではどんなものが強みかと言えば、以前私は自社の強みとしてコアコンピタンスを持つこと又は作ることと書きました。

要は他社には無い自社オリジナルのサービス、他社がマネできないサービス等を顧客に提供すると言う事です。

【ドライバーの質としては】

〇 ドライバー全員ゴールド免許にすること

ゴールド免許は無事故無違反の証、これを強調すれば、顧客は他社よりも信頼するでしょう。無事故無違反なら事故を起こす確率は少ないから他社に任すよりは確実に荷物が顧客に届きます。それだけでも信頼度は高いです。全員ゴールド免許のドライバーが所属する運送会社など私は見たことが無く、超希少な存在でしょうから頭一つ抜け出しています。

〇ビジネスマナー講座を受講させること

小さな運送会社でビジネスマナー講座を受講している所を私は知りません。ビジネスマナーは社会人としての知識や教養などが得られるため、ドライバーの応対は抜群に上がるはずです。そのため接客態度は他社よりずば抜けていることでしょう。最低でも挨拶に「オッスやウっス、おう」等と挨拶する人材はいなくなります。

〇禁煙プロジェクト

全社員禁煙を目標に掲げ、実行することです。ドライバーは喫煙率が高いと思っています、またドライバーの高齢化や運転中の体を動かない状態による血流の悪化、※脳梗塞や心筋梗塞の発症率の高さ※など、禁煙プロジェクトを推進することでドライバーの健康促進や、健康起因による事故の撲滅を図ることができます。ひいては社員の命を守ることに繋がります。また、望まない受動喫煙の防止、タバコの煙や臭いに対するトラブルなども回避できます。

顧客に対しても、タバコの臭いが付着した服、荷物等相手を不快にさせない配慮も出来るようになります。

※厚生労働省の過労死等防止対策白書による脳・心臓疾患の業種別労災請求、労災決定及び労災支給決定件数では、圧倒的に運輸業が多く、トラックドライバーの負荷が多いことがデータにあります。https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/karoushi/21/index.html(厚生労働省HPから引用)

【安全面】

〇指差し確認

指差呼称とも言われていますが、この指差し確認をしている運送業はタンクローリーと、一部大手ぐらいしかやっている所を見たことがありません。(他にもやっている会社があると思われますが私の無知をお許しください)指差し確認の名前すら知らないドライバーだっています。指差し確認を自社で取り組めば、取引先や関係者、顧客には絶対的な安心感と信頼感を提供できますし他社とも差別化できます。出来る人、やったことのある人を探す方が難しいかもしれません。

〇車両を常に綺麗な状態で配送する

車を洗車して常に綺麗にする理由は二つ。顧客等の関係者に印象を良くすることですが、車を綺麗にしている事は物を大事にしていると言う事です。物を大事にしているドライバーなら、我が社の荷物も大事に扱っていると思われます。

もう一つは、洗車をすることで、自分の目と感触で車両の不具合を発見でき、それによる事故を未然に防ぐことが出来ます。ドライバーがまず初めにやるメンテナンスの一部ですね、タイヤの摩耗や傷、マーカーの破損、ボルトの緩み、オイル漏れ等を早期発見できるのでトラブルになりにくい。また室内も整理整頓することで、それによる事故の誘発も少なくなります。(例えば空き缶が車内に落ちていて、カーブなどで空き缶がブレーキペダルの下に入ってしまいブレーキが効かなかった他)

綺麗に乗っているドライバーも多いのですが、全員が綺麗にするように徹底することです。また余計な装飾をさせないのがポイントです。

【機能的な面】

〇運送業は物を運ぶと言う物理的な面がありますが、機能的な面でも考えることが出来ます。

物を運ぶだけなら他社と差別化できませんので、トラックの荷台を一時的な倉庫として貸出するのも良いと思います。

現在あちこちにコンテナ倉庫があるのはご存知でしょうか?しっかり事業として成立していますよね。あのコンテナ、元は海コンで使われる物です。倉庫として利用できる事を立派に証明しています。

トラックの荷台も、雨風が防げる車庫内や事務所近くの場所に防犯カメラを設置して、荷台を倉庫代わりにして近場の企業や個人に貸出することで倉庫業が新たに生まれます。また、その預けた荷物をプロの運送会社である自社が運ぶという事だってできます。BtoBとBtoC両方で可能ですし、「必要な物を必要な時に必要な場所に届ける」まさにジャストインタイムが構築できますね。自社の身近な所から始めるのが良いかもしれません、短距離ですから負担も少ないです。

その他まだまだ案は有りますが、これは私が一考した案の一部であってすべてが正しいとは言えません。会社によって業務形態や組織文化等違っているのですから。

だから自社の強みは自社にしかわからないと言う事なんです。それに誰にでも簡単に出来る事は差別化にはなりません、直ぐに真似されてしまうからです。

自分たちに何ができるのか?を考えていくのは、新たな顧客を生むには必要な事なのかもしれませんね。ブルーオーシャンに行くか?レッドオーシャンに居るか?

「やってみなはれ」の精神です。