小さな運送会社こそ、どこよりもルールを守る。

小さな運送会社こそ、どこよりもルールを守る。

新しくホームページを作り直した最初の投稿になります。

しばらく更新が出来ず、読んでいてくれた人には申し訳ないと言うしかありません。

が、気が向いた時にでも気楽に読んで頂けたらと思います。

さて題名のルールについて。

ルールを守ると言うことは大前提としてお話するのですが、小さな運送会社で法令順守している会社ってどのくらいあるのだろう?と思っています。

正直、ルールを守っていたら仕事なんかやっていけないと息巻く人もいるでしょうし、ルールを守らなくても現状やっていけてるし、事故もトラブルも無いし問題ないよと言うことも実際あります、ルールを守っていない会社が今も事業を普通に行っているのが事実です。

ですがそれはもう、運送会社としての体をなしていないので廃業一直線で宜しいかと思います。

ではルールはなぜあるのか考えたことありますか?

ルールなんて息苦しい、面倒くさい、ルールが無くても今までの経験と勘でやっていける!なんて思っておられるなら、ますます「廃業してください」と言いたいですね。

ルールを守って仕事をするのは、お客さんにサービスの提供、満足して貰える価値の提供を継続していくために必要なんだと言うことです。

(何のために仕事をしているのか?)

お金を稼ぐため?ならお金を稼ぐためにする事は?

お客さんの荷物を運ぶこと。

お客さんの荷物を確実に運ぶためにする事は?

① 事故を起こさない=安全運転をする

② 荷物を破損させない=丁寧な作業をする

③ お客さんの笑顔を作る=誠実な対応をする

ことでしょう。

これらが全て出来て、しっかりと顧客に対応できる組織が生まれて事業が可能になるのだと思います。

一つでも出来なくなったら仕事を失うでしょう。

この3つを確実に遂行するためには決められたルールを遵守する必要があるのです。

例えば、スピード違反。

「お客さんの所に間に合わない!」急げ!!と言う調子でスピードを出してむやみやたらに追い越ししたり割込みをしていたらどうなるでしょうか?

それでも、事故を起こさなければ問題ないと思うのでしょうか?

例え事故を起こさなかったとしても確実な遂行ではなくなりますね。それに、ただ単に事故が起きなかっただけかもしれないし、事故が起きそうになっても、相手が回避行動をしてくれたからかもしれない。

人それぞれ定められた共通のルールを守っているから、安全な運行が出来る訳です。

そんなの分かっているわ!と思っている人もいると思いますけれど、今現在でも法令違反をして行政処分されている運送会社は山ほどありますね。

国土交通省のネガティブ情報検索サイトを見たらすぐにわかります。
https://www.mlit.go.jp/nega-inf/index.html

分かっているなら行政処分されないわけで、分かっていない事業者がたくさんいるって事です。

運送業界は大きな事故やトラブルがあるたびに厳しい法律が生まれ、罰則が出来てしまい自由に事業が出来難くなっていきました。

自分も面倒な仕事増やしやがってと思ったこともありますけれど、それはドライバーの安全の確保、安心の確保、適正で公正な事業の運営を守るためにも必要な物なのだと認識しています。

なぜ大型トラックのリミッターが付いたか理解していますか?

なぜ点呼、アルコールチェックが義務化されたかわかりますか?

皆がルールを守っていれば、もしかしたら今でも上記の法律は無かったかもしれません。


テレビでもやっていましたが、トラック運転手が昼食を取った時に、ビールを一緒に飲んでいた映像が流れていたことがありましたけど、一部なのでしょうがこれが小さな運送会社の現実です。

業務中飲酒運転していたトラック運転手が事故を起こし逮捕されたこともありましたね。

その他重大な法令違反をしている運送会社さんが現在いて、これを荷主企業や元請けさんが知ったらどう思うでしょうか?

仕事干されると思いますし、評判も悪くなるでしょうし、信頼の失墜にもなるんです。

法令違反の疑いがある通報から監査で発覚したり、関係機関から通報されたり、何処からばれるかわかりません。

また、「従業員の通報は必ず監査に入る」と講習の時に講師の方がおっしゃっていました。

信憑性が高いからなんだそうです。

大手やそこそこ大きい運送会社なら、信頼度、知名度、財力、規模の大きさ、組織力があって立て直すことも出来るでしょうが、小さな運送会社だと吹けば飛ぶんです。だからこそ、ルールはどこよりも守らなくてはいけないのです。

会社で一生懸命働いている従業員に自慢できる会社を構築して欲しいと願っています。


事業を継続したいと思うならルールを守り、ルールを守らせることは絶対必須です。

何故ルールを守るのか?自分は何のために仕事をするのか?会社の存在意義はなんなのか?を考え、

誰に、何を、どのようにサービスを提供しているのかを今一度全員が理解して頂けたらと思います。

理解していないと、ルールを守れとドライバーに言っても誰も守らないでしょう、なぜならそれは「苦痛」であり「手間」であり「負担」でもあるからです。

何度言っても守らない人は守りません、それはルールを理解していないから。

何故このルールがあるのか?何故ルールを守る必要が有るのか?業務を遂行するのにそれは必要なのか?ルールを守った後の自分に利益はあるのか?手間や負担となるルールを守って遂行した業務に価値はあるのか?

そんな問いかけをグループで話し合いしてみたらどうでしょう?

相手が理解し納得してくれたら、ドライバーもお客さんへの価値提供がもっと出来るようになるはずです。

運送会社で働く内勤者含め、ドライバーが安心して働ける環境を作る事が経営者の役割でしょうし、この会社で長く働きたいと思ってくれるドライバーが沢山いることが、会社の存在価値を高めるものだとも思います。

小さな法令違反なら運送会社だと多々あるのかな?と思いますけれど、最低限重大な法令違反をしない様にルールを守って欲しいと思います。

重大な法令違反は一発で事業停止処分となり、まともな人なら会社を去ります。

元請けや荷主に無理な要求を突き付けられるんだよ!受けるしかないんだよ!と言う気持ちも分かります。だからこそ優良な荷主さんや元請けさんを見つけるべきではないでしょうか?

荷主さんがおらず下請けだけをしているのが今の会社の現状ならば、将来の自社はどのようになっていきたいのか?

そのためには何をすべきで何をしないか?結果を踏まえて将来のあるべき会社になれたか?なれなかったか?改善点はどこにあるのか?

考えるだけでも面倒くさくて頭もパンクしちゃいそうですけど、沢山施策を練って自分が思う理想の会社に近づけられたらそれこそ、最高だと思います。

私がこの記事を書いたよ!

てるてる坊主

運送業に31年間勤めていました。運転した車はハイエースからセミトレーラー。個人宅配からルート配送、北海道から九州までの中長距離配送、そして運行管理者としてドライバー育成やマネジメント。得意な事は出禁になったドライバーの後釜、失った信頼の回復などでしょうか?「貴方が来てくれて良かった」「貴方に来て欲しい」そんな言葉を言われて来ています。そういうことを複数社で長年やってきたものですから。このブログはコンサル的なことも取り入れ、自分が携わって来た経験などから、ブログを書いています。拙い文章かもしれませんが、読んだ人が一つでも役に立ったと思ってくれたら嬉しく思います。

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