付加価値ってなんでしょう?

付加価値ってなんでしょう?

付加価値は、「商品やサービスが持つ本来の価値に、独自の新たな価値を付け加えること」ですかね。

色々な業種がありますが、運送業にとって付加価値とは何でしょう?

では運送業にとっての価値はなんでしょう?

お客さんの商品を「運ぶ」ことですよね。

「運ぶ」が運送業の価値なら付加価値はなんでしょう?

それに付け加えた新たな価値ですね。

運送業は良く差別化が難しいと言う人がいます、それは運ぶと言う価値しか考えていないから。

運ぶだけならどこの運送会社もプロでしょう、運ぶことが価値を提供し利益を作っているわけですから。

だけどそれでは、どこの運送会社でも一緒、と言われる理由な訳です。

そこに会社独自のオリジナリティ溢れた付加価値を提供できればもっと利益は出るはずです。

付加価値は、貴方の会社を選ぶための重要な要素であり、貴方のサービスを購入する理由になります。

他社と比較できる、差別化できる高い付加価値を付けて「運ぶ」と言う価値を提供できれば、他社より貴社が選ばれる訳です。

ですが、付加価値はお客さんが決めるものです。

生産者志向のように、うちのサービスはお客さんにとって最高のサービスになるだろうと、運送会社よりの考え方では無意味です。

顧客は、自社にとって最も価値があるだろうと思う運送会社を選ぶ訳ですね、そのためにどんな付加価値があるのか?その付加価値は複数あるのか?自社にとって利益になるものなのか?考える訳ですよ。

付加価値が高いほど顧客満足度が上がる訳です。

例えば自分はアマゾンプライム会員なのですが、アマゾンの配送サービスについて凄いなと思う事が沢山あります。

当日配送や翌日配送、日時指定はもちろん、アマゾンロッカーが近くのコンビニにあるのでそちらで受け取ることも可能ですし、利用者にとっては使い勝手が良いサービスです。

また、ロングテールと呼びますが、売れていない商品なども幅広く沢山取り揃えている事で何でも有る!と思わせてくれることです。

アマゾンプライムはそのほかにもサービスが充実していますが、それらは割愛します。

これが「付加価値」なんですよね。「運ぶ」と言う価値にアマゾン独自の「付加価値」を一緒に提供しているわけです。

BtoCだから出来るんじゃないか?

と思われるかもしれませんが、BtoBでも出来ますよね。

たぶん当たり前すぎてどこの運送会社でも実行していそうですけれど、例えば「運ぶ」+「安全」、「運ぶ」+「スピード」、「運ぶ」+「対応」などなど。

まず、「運ぶ」+「安全」

これはどこでもやっていそうですけれど、トラックの事故は毎日どこかでニュースになっています。安全安全と言いながら事故を起こすドライバーがいる訳です。100%相手の過失と言う事故もありますけれど、ほとんどが過失有りでしょう、安全とは言えませんよね。

しかもこの「安全」、とても抽象的です。

安全ってなに?何をするの?どのような事をすれば安全と言えるの?と言う疑問が出て来ます、要は具体的に表示されていないんです。

会社にとって独自の安全制度を設けている所があると思いますし、職種によっても他とは違った安全制度もあるでしょうから、個々では一概に何が安全とは言えません。

ただし、基本的に誰が見てもわかりやすい「安全」を作ることが出来ます。

それは「ゴールド免許」です。

ゴールド免許は無事故無違反の証、プロのドライバーなら持っていて欲しいステータスじゃないですかね?

ゴールド免許は国から「貴方は無事故無違反です」と認められた証です。周りに提示しても信頼度の高いものです。

「運ぶ」と言う価値に「ゴールド免許」をプラスしたらどうでしょう、もうお分かりになりますよね、付加価値が一緒に提供されました。

毎日運転していてゴールド免許なんか持てるかい!と思われている方、普通にゴールド免許所持のプロドライバーいますから。ちなみに私はもう10年以上ゴールド免許です。

それとゴールド免許は「無形資産」と言います。

従業員の持つ運転技術力は会社にとっての人的資産であり、他社との差別化にもなります。

例えば100人のドライバーがいる会社に10人がゴールド免許なら10%の取得率ですが、20人のドライバーがいる会社に10人ゴールド免許所持者がいたらどうでしょう?50%の取得率です。

自社のアピールとして、「当社のドライバーは半数以上がゴールド免許所持者であり、安全には徹底したこだわりを持っています、御社の商品を安全に確実に届けられる自信と構築が可能です!」なんて言えそうですね。同じ運賃ならどちらを選びますか?って事です、選ぶのは顧客ですし会社の規模とかもあるでしょうが、安全に対しては決して大手には負けてませんよね。

個人的には「業界初ゴールド免許所持者しかいない運送会社。年間事故率0%! 安全に、確実に、丁寧に御社の商品を目的地へ運ぶ自信があります! 」なんてあったらそれだけでも選ばれる対象になりそうです。

私が見てきたゴールド免許保持者は、運転に対しても作業に対しても、そして顧客に対しても意識が高い人が多いと思います。無事故無違反のプライドもありますしね、意識も高くなるのでしょう!

それが無形資産であり、会社にとって利益を生む人材なのです。

その他にも先に書いたように、まだ付加価値の付け方がありますけれど、似たような感じで考えると答えは出て来ると思います。

付加価値を付けると、顧客満足度が上がると書きましたが、顧客の価値を高めれば自社から他社に移る可能性も低くなりますから、売り上げの拡大にもつながると思いませんか?

最終的には利益の向上ですから、そのための施策と考えて頂けると良いと思います。

ただ、実践するには従業員の意識改革と顧客の悩み事やニーズの把握、組織の改善などが必要だと思います、現状維持バイアスがかかっていて、変化を嫌う人達がいると手こずるかもしれませんね。

現状トラブルもなく問題が無ければ改善をしない会社は、時代に乗り遅れて廃れていくだけです。何故だかわかりますか?改善が無い会社はもう成長しないんですよ、改善するところが無いんだから。

今日はここまでです、ではでは。

私がこの記事を書いたよ!

てるてる坊主

運送業に31年間勤めていました。運転した車はハイエースからセミトレーラー。個人宅配からルート配送、北海道から九州までの中長距離配送、そして運行管理者としてドライバー育成やマネジメント。得意な事は出禁になったドライバーの後釜、失った信頼の回復などでしょうか?「貴方が来てくれて良かった」「貴方に来て欲しい」そんな言葉を言われて来ています。そういうことを複数社で長年やってきたものですから。このブログはコンサル的なことも取り入れ、自分が携わって来た経験などから、ブログを書いています。拙い文章かもしれませんが、読んだ人が一つでも役に立ったと思ってくれたら嬉しく思います。

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