
2025年になりました、去年は2024年問題で色々騒がれましたが、今年は2025年問題が来るそうです。
2025年問題とは、5人に一人が75歳以上の後期高齢者だと言うことです。
いわゆる団塊の世代の人達が後期高齢者となり、超高齢化社会になるわけです。
で、なにが問題かと言うと、高齢化社会による社会保障制度を維持するための社会保障費の負担増加と、医療サービスや介護サービスの需要増による人材不足及び企業の人材不足ですね。
特に人材不足は今でも問題だと思いますけれど、2030年になるとさらに人材不足は加速すると言われています。
日本の人口の3人に1人が65歳以上の高齢者になるそうです。
日本の生産人口年齢が減少して日本はどんどん衰退していくのかな?と言う感じでしょうか?
あと5年後、小さな運送会社はさらに厳しい経営が待ち受けていそうです。
運送業自体不人気なのに、物流崩壊してしまうかもしれませんね。

プロ意識を向上させるためにやって欲しいこと
さて今日は前回の続きで「プロ意識を向上させるために」私が何をして来たかを少々書いていきます。
プロ意識って、トラックドライバーはプロじゃねぇのかよ?と言われそうですね、事実トラックドライバーはお金を頂いて仕事をするので「プロ」です。
ですが、「プロ」でもプロ意識を持って仕事をしている人と、持たないで仕事をしている人がいるのが現実です。
何故出入り禁止になるのでしょうか?
何故飲酒運転が無くならないのでしょうか?
何故トラックの追突事故が無くならないのでしょうか?
何故お客さんとのトラブルが無くならないのでしょうか?
プロ意識を持って仕事をしていたって事故になってしまうことがあるのだから、プロ意識を持つことは至極当然のことなのです。
まぁ、だからと言って大したことはしていません、誰でもできる事ですから。
誰でもできるけど確実に向上しますよ、実績だしてますから。
まず運転についてですが、運転中はダッシュボードの上にショート缶の缶コーヒーを置く、これだけです。
これは私が2トン車に乗っていた時のお話しですが、ドリンクホルダーが破損していて缶コーヒーをダッシュボードに置くしかなかった事から始まります。
缶コーヒーをダッシュボードに置いて運転していると、運転が荒くなった時に珈琲が助手席側にゴロゴロゴロー!と転がっていくんです。
当然飲みかけですから中身はこぼれて珈琲まみれになります。
コーヒー臭いしベタベタするし飲めなくなるし大変です。
ましてや運転中なので助手席側に転がった缶コーヒーを取れるはずもなく・・・またダッシュボードに伝票置いていると珈琲で滲んだ伝票をお客さんに渡すことになるのでお気を付けください。
このような事にならないように、缶コーヒーを意識しながら運転するのです。そうするとトラックに優しい運転が出来るようになります。私はこれでだいぶ優しい運転になりました。また、運転の教育施設でも同じような事をしていると聞いたことがありますので、やってみてはいかがでしょうか?優しい運転は、意識せずともトラックに優しく、周りにも優しく環境にも優しくなっています。
珈琲ばかり見てると危ないのでちゃんと前を見て運転してくださいね。
トラックに優しい運転とは、急ハンドルや急発進、急ブレーキなどトラックに負荷をかける事なく運転する事です。
トラックに負荷をかけないので消耗や故障が少なくなります。
例えば
☆タイヤ、急が付く動作をすればタイヤに余計な負荷がかかりますよね、荷物積んで相当負荷がタイヤにかかっているのに、さらに荒い運転で負荷をかける。当然タイヤの摩耗は早くなっていきます。
☆エコドライブをせずスピード出してればエンジンの回転数も上がりエンジンに負荷をかける。
周りに優しい運転とは、優しい運転をすることで、周囲を今以上に見渡すことが出来る。
☆優しい運転の一つ、車間距離を空けて運転すると心に余裕ができるから、自分の周りの状況が良く分かるようになるので、事故の回避や譲り合いが出来る。
またそのような運転行動から、☆トラックドライバーのイメージ向上にもつながる。
環境に優しい運転とは、エコドライブを実施して燃費効率を良くしたり、CO2排ガスの排出量を少なくし、地球温暖化防止になる運転です。最近は電気自動車が普及してきてますね。
これらの運転を実施することで、トラックへの負荷を減らします。負荷が減れば故障や車体のトラブルも減りコスト削減にもなるわけです、会社にも良い事だらけです。
優しい運転が出来るようになると、運転が上手いと言われます。
もう一つは、お客さんに「配送について何かリクエストありますか?」と聞くだけ。
これはドライバーがやる事なんですが、直接お客さんと対面するドライバーは会社の顔であり荷主企業の顔でもあります。
荷主さんに対してよりも、荷主さんのお客さんである荷受け主さんにこの言葉を投げかけてください。
何故かって言うと、顧客満足度が上がります。
実際私がやっていた出来事を一つ書きます。
転職をして新しい会社で新しい仕事を頂いた時、先輩から仕事を教えて貰い一人で仕事をこなし始めてから3か月後に「配送について何かリクエストありますか?こうしてくれた方がありがたいとか、こうだったら助かるとか。そんなのがあれば教えてください」こんな感じで会話します。
スタートした頃はまだお客さんと仲良くもなく信頼もされてませんから、いきなり話しても何も話してくれません。
ですから少し時間が経ってから話をするわけです。
これはザイオンス効果を意識しています、全く関心がない人でも、何度も会話したり会っていると相手が好印象を持ってくれるという心理的なものを利用しています。
私の場合、それを知らずにやってましたけど。
何となく雰囲気でわかるじゃないですか?私は有る程度仲良くなってから聞いてました。
で、これをするとリクエストがあると話してくれます、自分の出来る範囲でリクエストに応えれば結構です、過剰なサービスは必要ありません。例えば納品時の置き場所をわかりやすい位置にしたり、検品しやすいように順番に並べて置いたりとかです。
荷物にホコリがかぶっていたら雑巾で軽く拭いてから納品するとか。
たぶん誰もが「えーー!!」と言うと思いますが、私は荷受け先で従業員の方と一緒に室内を掃除してました。
本来する事では無いですし、強制されたわけでもありません、自主的にやってました。
当時の事を書きますね。
朝の納品時、担当者が来ます、ドアを開けてくれます、そこには別の人が室内の掃除をしています。担当者は今日の準備をしています。私は搬入を開始しますが、搬入が終わっても掃除は続いています。で、一緒に掃除をするのです。おかしいと思うかもしれませんが、実はこの人も検品時に必要な人で、私を助けてくれる人なんです。掃除を一緒にすれば早く検品を始められますので、帰りも早くなるわけです。また、荷受け先の室内を一緒に掃除することで「この人は私たちのために一緒に掃除をしてくれる」と言う超好印象を与えます。これが普通になれば100%クレームは来ません。またミスをしてもフォローしてくれます、お客さんが。
これは一つの出来事ですが、色々とお客さんのために何か出来るはずです。
お客さんのためになることをすれば必ず自分に良い形で帰ってきます。
是非やってみてください、まず仕事を初めて3か月後に聞いてください、その次は半年後に聞いてみてください、何もなければ問題が起きることは非常に少なくなってるはずですから。
なにか問題が起きてしまってもドライバーは怒られません、荷主が怒られます。「ドライバーさんは良くやってくれている、けどお前たちは駄目だ!」とね。
配送について何かリクエストありますか?
この言葉、忘れずに覚えておいてください。
仕事をやるうえで良い効果があるはずです、トラックドライバーのリーンスタートアップです。
リーンスタートアップとは、出来るだけ小予算、簡易な手順で最低限の製品を作り、顧客の反応や顧客の声を聴きながら改善を繰り返すマネジメント手法です。
トラックドライバーの場合は、まず仕事を覚えて貰いますが、その本人の現在のスキルだけで業務をして貰います。
属人的なものに頼る形ですね。
その3か月後に「配送について何かリクエストはありますか?」と顧客に聞いていく。
顧客は何らかのアクションをするでしょう、その反応を見ながら又はその声を聴きながら自分の作業の仕方を変え、改善していくのです。
それを継続的にです。
最悪な人の状態だと一週間でクレームが来ますから、直ぐに改善できるはずです。改善ができなければ出入り禁止になるだけ。そして会社の評判が落ちるだけ。
今日はここまでです、たった二つだけですがプロ意識向上させるための方法でした。
ではでは。良い一年になりますように。

私がこの記事を書いたよ!
てるてる坊主
運送業に31年間勤めていました。運転した車はハイエースからセミトレーラー。個人宅配からルート配送、北海道から九州までの中長距離配送、そして運行管理者としてドライバー育成やマネジメント。 得意な事は出禁になったドライバーの後釜、失った信頼の回復などでしょうか?「貴方が来てくれて良かった」「貴方に来て欲しい」そんな言葉を言われて来ています。そういうことを複数社で長年やってきたものですから。 このブログはコンサル的なことも取り入れ、自分が携わって来た経験などから、ブログを書いています。拙い文章かもしれませんが、読んだ人が一つでも役に立ったと思ってくれたら嬉しく思います。
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